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冨安健洋の復帰は何をもたらす?サッカー日本代表「やるべきことはハッキリした」【カタールW杯】

シリーズ:コラム text by 元川悦子

冨安健洋が描くイメージ「あくまで仮の話ですけど」



 スペイン代表は強敵だが、27日のコスタリカ代表戦とは違って「絶対に勝つ」という強気のマインドで挑めることはプラス要素だと彼は見る。

「コスタリカ戦は勝ち点1なのか3なのかが中途半端だったというか。勝てるクオリティーを持っているのに、勝ち点1でもいい状況だったこともあって、100%出し切れなかったなと僕は外から見て思っていました。でもスペイン代表戦はハッキリしてますし、僕たちの力を100%出し切りたい」と冨安は改めて必勝態勢でぶつかる覚悟だ。

 世界最高峰のリーグでプレーする188cmの長身DFに求められる役割はいくつかある。スペイン代表戦の基本布陣にもよるが、これまで通りの4バックで挑む場合、冨安は右サイドバック(SB)に入る可能性が高い。酒井宏樹が間に合わず、山根視来の守備強度にも不安があるため、長友佑都を右へ移動することも考えられた。が、ボローニャやアーセナルで右SB経験のある冨安なら安心感が高い。

 対峙するであろうジョルディ・アルバとダニ・オルモの左サイドの攻撃力は強烈だ。が、高度な戦術眼と駆け引き、1対1の強さを持ち合わせる彼なら守備面はかなり計算できるのだ。

「僕が右SBで出ると仮定するのであれば、ここ2試合はオルモ選手が出て、よりコンビネーションを使っていた。僕らは行くところと行かないところをハッキリして、奪ったボールをいかにマイボールにできるかが大事になってくる。右ウイングで誰が出るか分かんないですけど、後ろからしっかりサポートして前が生きるようにプレーができればいい。あくまで仮の話ですけど」

 本人は慎重な物言いを見せたが、守り切るイメージは出来上がっているはず。それをピッチ上で実践するところから全てが始まる。

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