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日本代表 1年前

サッカー日本代表歴代スタメン&フォーメーション。名将たちが導き出した最強布陣は?【前編】

シリーズ:編集部フォーカス text by 編集部 photo by Getty Images

岡田武史(2)

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基本フォーメーション(南アフリカワールドカップ)

在任期間:2007年11月~10年6月
主な戦績
2010年 東アジアサッカー選手権:3位(1勝1分1敗)
2010年 FIFAワールドカップ:ベスト16

 病床に伏したオシム監督の後任として、岡田武史監督に白羽の矢が立った。1998年のフランスワールドカップを最後に日本代表監督を退任し、コンサドーレ札幌と横浜F・マリノスを指揮していた。2003年からマリノスをJリーグ連覇へ導いている。

 岡田監督が就任したのはワールドカップ予選が始まる2か月前。限られた時間の中で前任者のスタイルをベースに3次予選を突破する。最終予選はアウェイのカタール代表戦を除く7試合が1点差以内の試合と厳しい試合が続いたが、2試合を残して本大会出場権を獲得した。

 予選を戦う中で遠藤保仁と長谷部誠のダブルボランチが定着した。センターバックは空中戦に強い田中マルクス闘莉王と中澤佑二が据えられ、若い内田篤人と長友佑都がサイドバックに抜擢された。岡崎慎司がストライカーとして結果を残し、中村俊輔が司令塔に君臨。大久保嘉人、玉田圭司、松井大輔らが攻撃的なポジションで起用された。

 しかし、ワールドカップを目前にしてチームは失速する。国内最後の強化試合となった韓国代表戦で惨敗。ここで日本代表は守備的な戦術への転換を決断する。布陣も4-2-3-1から4-1-4-1へと変えた。

 司令塔の中村俊輔を外し、長谷部と遠藤の背後にはアンカーとして阿部勇樹を起用する。1トップは岡崎ではなく本田圭佑を抜擢。右サイドバックも攻撃が特徴の内田ではなく、バランスに秀でる駒野友一が据えられた。GKも楢崎正剛から川島永嗣へと替えられ、長谷部がキャプテンマークを巻くことになった。

 ボールを保持して敵陣に押し込むサッカーから、守備ブロックを敷いてカウンターからチャンスをうかがうスタイルになった。両センターバックは空中戦の強さを発揮し、松井と大久保のサイドハーフは献身的に上下動を繰り返した。前線に蹴りだしたボールを最前線の本田が収め、そこから2列目の4人を中心に全体を押し上げるのが狙いだった。

 ワールドカップ本大会で日本代表は初戦のカメルーン代表戦に1-0で勝利する。オランダ代表には0-1で敗れたが、デンマーク代表戦では遠藤保仁と本田圭佑が直接FKを沈めた。3-1で勝利した日本代表は2大会ぶりにグループステージを突破する。パラグアイ代表とのラウンド16は120分で決着がつかずにPK戦の末に敗れたが、守備的な布陣への変更は功を奏した。

●基本フォーメーション(南アフリカワールドカップ)

▽GK
21 川島永嗣

▽DF
3 駒野友一
22 中澤佑二
4 田中マルクス闘莉王
5 長友佑都

▽MF
2 阿部勇樹
8 松井大輔
17 長谷部誠
7 遠藤保仁
16 大久保嘉人

▽FW
18 本田圭佑

【了】

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