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上田綺世がベルギーで吐露する本音。日本人FWの壁と「あれしかできなかった」W杯【現地コラム】

シリーズ:コラム text by 元川悦子 photo by Getty Images

上田綺世の野望と願い



 過去にもベルギーからは遠藤航がシュツットガルト、伊東純也がスタッド・ランスに引き抜かれ、鎌田大地がフランクフルトへのローンバックに成功した。目覚ましい数字と活躍を見せていれば、欧州5大リーグへの道は確実に開けてくる。すでに今季10ゴールをマークしている上田の存在も徐々に知られ始めているはず。最終的にPOに進出し、さらにゴール・アシストを重ね、攻守両面でハードワークを続けていれば、今年の夏には彼の願いが叶うかもしれない。

 そこで1つ気になるのはポジションだ。日本人FWはなかなか最前線で起用してもらえないという現実がこれまでも多かったからだ。大迫勇也にしても、ケルン時代はボランチやサイドに入るケースがあったし、ブレーメンではトップ下が主戦場になっていた。最前線で明確な結果を残したのは、マインツ、レスター時代の岡崎慎司くらいだろう。
 それだけ日本人が9番の役割を担うというのはハードルの高いこと。今は左シャドーでプレーの幅を広げている上田には、ぜひともその高い壁を打ち破ってほしい。それができれば、確実に日本代表エースの座をつかめるはず。その時期は早ければ早いほどいい。そういった未来像を見据えつつ、彼はセルクル・ブルージュでできることを全てやりきることが肝要だ。

「僕はずっと前に言ってたんですけど、アジア人としての壁を越えたい。アジア人という枠で見られたくないっていうのがあって、それをやっぱり成し遂げる1人でありたい。日本人としての価値を引き上げたらいいのかなと思います」と目をギラつかせた上田。彼が「日本人FW」「アジア人FW」という枠組みを超える日を楽しみに待ちたい。

(取材・文:元川悦子【ベルギー】)

【了】

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