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「スタメンを狙いにいく」横浜F・マリノスDF上島拓巳が抱いた覚悟。右SBで見せた可能性とは

text by 加藤健一 photo by Getty Images

上島拓巳が古巣戦にかけた思い




 右膝蓋骨骨折から復帰を目指す小池龍太の欠場が続く中、松原健の出場停止により上島に出場のチャンスが回ってきた。ここまでリーグ戦での先発出場がわずか1試合という状況の中、上島にはこの試合にかける思いがあったという。

「今まではオプションの1つとして緊急でサイドバックをやっていましたけど、スタメンを狙いにいくと意気込んでいました。小池龍太選手が長期離脱の中で自分がスタメン争いに絡むことがチームの底上げにつながると思う」

 サイドバックが手薄なチーム事情もあるが、上島はサイドバックでも出場機会を虎視眈々と狙う。ただ、決して本職のセンターバックを諦めたわけではない。目指すのはどちらのポジションもこなせる選手で、2歳年下の冨安健洋を参考にする部分もあるという。

「もちろんセンターバックが自分の本職だと思っていますし、そこでスタメンを勝ち取るのは大前提として、サイドバックとしても高いレベルでプレーができるようになりたい。去年の岩田(智輝)選手はどこでも出ていました。自分もそういう存在になりたいので、サイドバックでも松原選手を脅かす存在になれればいい」

 昨季のリーグMVPに輝いた岩田は、センターバックとボランチのどちらでも素晴らしいパフォーマンスを見せていた。サイドバックを経験することでプレーの引き出しを増やすことができれば、上島もさらに頼もしい選手へと成長するだろう。

(取材・文:加藤健一)

【了】

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