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日本代表 6か月前

菅原由勢が引き出す久保建英の怖さ。旧知の2人がサッカー日本代表にもたらす相乗効果【コラム】

シリーズ:コラム text by 元川悦子 photo by Getty Images

菅原由勢と久保建英の関係性



「菅原選手とはずっと一緒にやってきて、もうお互いやり慣れてるというか、勝手知ったる仲なので、連係面の問題はないですね」と久保が言えば、菅原の方も「タケは今、特にノッてる選手。中でボールを持っても外でボールを持っても怖さがある。彼にどれだけペナルティボックス付近でボールを持たせるかがカギになると思う」と強調する。

 長年構築してきた強固な信頼関係が右サイドを活性化させ、伊東というスペシャルなプレーヤーと重なり合って、チームに大きな相乗効果をもたらしているのは間違いないだろう。

 8分間で3点を固め取りし、前半でほぼ試合を決めた状態で後半を迎えた。さらに相手を失意に追い込んだのが、後半開始2分の4点目だ。左寄りの好位置で得たFKのチャンス。久保が直接狙うかと思われたが、彼がヒールで流したところに菅原が走り込んでそのまま右足を振り抜くというトリックプレーを披露し、豪快にゴール。菅原は待望の代表初ゴールを決めたのである。

 名古屋グランパス時代は3バックの一角に入ったかと思えば、AZに赴いてからは右MFで起用されるなど、攻守両面でマルチな能力を示していた菅原。そこにリスタートのキックという武器も持ち合わせているのだから、本当に頼もしい。それを久保は分かっていたから、あえて彼にボールを出したのだろう。2人の良好な関係性がチームにさらなる力を与えたと言っていい。

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