フットボールチャンネル

日本代表 6か月前

菅原由勢が引き出す久保建英の怖さ。旧知の2人がサッカー日本代表にもたらす相乗効果【コラム】

シリーズ:コラム text by 元川悦子 photo by Getty Images

サッカー日本代表に勢いを与える若い力



 これで勝利を確信した森保監督は66分に上田や浅野を下げ、細谷真大と南野拓実を投入。久保を右、伊東を左に動かし、南野をトップ下に配置するという2列目の構成をテストした。菅原にとっては久保と縦関係になる好機。ここ最近は伊東との組み合わせが多かったが、今後を考えれば久保ともしっかり合わせておく必要がある。そんな意識も持ってプレーしたのではないか。

 結局、そのコンビはわずか10分で終了。75分には堂安律が右に入る形になった。菅原にしてみれば、1試合の中で3人の右サイドアタッカーと縦関係を形成することになったが、誰と組んでも特徴を生かしながら自らも生きるという意識が顕著に出ていた。ポジショニングも的確で、代表に定着したのが今年とは思えないほどの存在感を示していた。

 結局、日本代表は5-0でシリアを一蹴。日本代表は8勝1分1敗という好成績で2023年を終えることになったが、久保や菅原ら20代前半の面々の目覚ましい成長がなければ、ここまで快進撃を見せることもなかっただろう。この日ゴールマウスを守った鈴木彩艶と細谷のパリ五輪世代コンビもそうだが、若い力がチームを活性化しつつあるのは非常に前向きなポイントと言っていい。

 久保と菅原にはここから所属先に戻ってコンスタントな活躍を続ける必要がある。2人とも超過密日程だが、今がキャリアの中で一番伸びる時期。そう考えて自己研鑽を図り、2024年以降の日本代表に多くのものを還元してほしいものである。

(取材・文:元川悦子)

【関連記事】
英国人が見たサッカー日本代表対シリア戦「久保建英のパスは…」「細谷真大は少し違う武器…」
サッカー日本代表、圧巻ゴールの久保建英を上回る点数は?【シリア戦どこよりも速い採点】
日本代表、次戦のTV放送・配信予定・キックオフ時間は?

【了】

1 2 3 4

KANZENからのお知らせ

scroll top