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Jリーグ 5か月前

【横浜F・マリノスコラム】角田涼太朗を成長させた指揮官の「高い要求」。ともに歩んだ2年半で「プロとしての全てを教わった」

シリーズ:コラム text by 元川悦子 photo by Getty Images

激動の2023シーズン。角田涼太朗を襲ったアクシデント


【写真:Getty Images】



 振り返ってみると、今季はシーズン序盤から最終ラインの主軸と位置づけられ、3月の第2次森保ジャパン初陣シリーズに初招集されるという好スタートを切ったが、いきなり負傷して代表辞退を余儀なくされた。ここからすぐ復帰したが、5月には右第五中足骨骨折で全治3ヶ月と診断されてしまう。8月以降、少しずつピッチに戻り、完全復活したかと思われた10月。今度は下顎骨骨折の重傷を負い、手術する羽目になった。

「顎の手術をして、本当はこの試合を目指すという話だったんです。僕自身、『どうなってしまうんだ』と不安になったし、食事も取れなかった。流動食を作ってもらったり、無理を言ってリハビリをするために装具を作ってもらったり、本当に多くの人に支えられました。あの時は本当に苦しかったけど、下を向くことなくここまで来られました」と角田は感謝の言葉を口にした。

 もちろんマスカット監督も支えてくれた1人だったに違いない。2点をお膳立てするパス出しと完封という重要タスクを果たし、指揮官から求められた仕事をしっかりと果たしたことで、彼は一段階上のステージに達することができたのではないか。

「前の(ポステコグルー)監督からケヴィンになってもマリノスらしさは引き継がれた。それを先につないでいかないといけないと思います。このサッカーでアジアを取りたいですね」と角田はいち早くアジア制覇に目を向けた。

 来季は新指揮官の下で大目標に挑むことになるが、そのためにも彼自身が守備陣の大黒柱としてさらなる飛躍を遂げる必要がある。

 2024年の角田とマリノスの動向から目が離せない。

(取材・文:元川悦子)

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