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日本代表 4か月前

生き残るために…。佐野海舟がサッカー日本代表で明かす“本音”。以心伝心のパスと「ずっと狙っている」プレー【コラム】

シリーズ:コラム text by 藤江直人 photo by Shinya Tanaka

「ずっとゴールをずっと狙っていました。ただ…」



 毎熊に代わって菅原由勢が、そして田中に代わって代表デビューの川村拓夢が投入される。国際親善試合の上限である6つの交代枠を森保監督が使い切った瞬間に、佐野の先発フル出場が確定した。

「自分にとって間違いなくプラスになると思います。ただ、これからもどんどん自分のよさを出していかないと代表に生き残っていけないので、そこはもっと、もっとやっていきたい」

 代表での先発フル出場をこう振り返った佐野は、田中に代わってダブルボランチを組む川村に「僕がバランスを取るから」と耳打ちした。横ではなく縦で関係を組む時間帯を増やそうというメッセージ。果たして、相手ゴール前へ迫る場面が増えた川村は82分に代表初ゴールとなる4点目を決めた。

 タイ戦はアジアカップ代表入りをかけた一戦でもあった。代表歴の少ない選手たちが個人的にもアピールしたい、という思いが頭をもたげてきても不思議ではない。ゴールの枠を外してしまったものの、佐野も85分にコーナーキックのこぼれ球をダイレクトでシュートしている。

「もちろん、僕自身もずっとゴールをずっと狙っていました」

 苦笑しながら本音を明かした佐野は、そのなかで川村を前へ出した意図をこう振り返る。

「ただ、攻守のバランスを見るのも自分の仕事なので。それをぶらさずにやりつつ、自分も上がっていけるときにはゴールに絡んでいきたい。今日は川村選手と上手く関係が取れたと思います」

 もっとも、元日における最大のサプライズは、5-0でタイに圧勝した数時間後に待っていた。

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