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日本代表 4か月前

なぜ右サイドは輝いたのか? サッカー日本代表、久保建英と堂安律を活かす右SBの献身【アジアカップ2023現地取材コラム】

シリーズ:コラム text by 元川悦子 photo by Getty Images,AFC

「試合前に話していた通り」「阿吽の呼吸」



 その堂安が早速いい仕事をしたのが前半開始2分。冨安健洋から毎熊が絞った位置でパスを受け、右に張っていた堂安に展開。毎熊がインナーラップしてマークを引きつけた瞬間、堂安がドリブルで中に切れ込み、ペナルティエリアに侵入した上田綺世にスルーパス。そこでタメを作った上田がDFに後ろから激しいチャージを受け、PKをゲット。これを背番号9がキッチリ決めて、日本代表は幸先のいい先制点を奪うことに成功した。

「綺世と試合に入る前から話していた通りで、彼の動き出しを生かしてあげていましたし、(11月の)ミャンマー戦で、彼がゴールしたのもあんな感じだったので、そこはアイコンタクトっぽくできるようになっていました」と堂安はしてやったりの表情を浮かべた。上田との関係性も目を見張るものがあったが、その前の毎熊との息の合った連携も敵をかく乱する意味で大きかった。

 そこからも右の縦関係は非常に効果的な動きを見せる。毎熊が中に絞って堂安が幅を取ったり、あるいは堂安が中で受けて毎熊が外をオーバーラップしたりと、彼らはまるで何年も共闘してきたかのような「阿吽の呼吸」を見せたのだ。そこにトップ下の久保建英も絡み、時には久保が外、堂安が中とポジションを変更。こういったローテーションにインドネシア守備陣はかなり苦労していた。

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