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日本代表 4か月前

なぜ右サイドは輝いたのか? サッカー日本代表、久保建英と堂安律を活かす右SBの献身【アジアカップ2023現地取材コラム】

シリーズ:コラム text by 元川悦子 photo by Getty Images,AFC

堂安律が「やりやすい」毎熊晟矢とのコンビネーション

日本代表
【写真:2024 Asian Football Confederation (AFC)】



 右サイドが絡んだ前半最大の決定機を言えるのが、34分の中村敬斗の惜しいシュートシーンだろう。相手のクリアを拾った毎熊が中央の久保に預けて一目散にペナルティエリア奥深いところに侵入。凄まじい勢いでマイナス方向へ折り返した。ここに中村が飛び込み、右足を一閃。シュートは左ポストを直撃。7戦7発はならなかったが、完璧に崩したシーンだった。

「試合始まってすぐ相手の3センターバックの左とウイングバックの間に『スペースがあるな』と感じて、ドリブルして入っていきたいと思っていました。そこをうまく使えて、タケ(久保)がうまく顔を出してくれたので、相手のギャップを突けた。自分は点を決めるつもりであそこに入ってきたでんすけど、少し長くなったので、折り返すことに切り替えました。あのシーンは僕の大きな特徴だと思ってます」

 毎熊は力を込めてそう話したが、実はギャップを突くコースを大外に開いた堂安がマークを引っ張ることで空けている。お互いの長所を生かし合うプレーが彼らから見られたのはインドネシア代表戦の大きな収穫と言っていい。

「まだ数試合しかやっていないですけど、彼(毎熊)みたいなプレースタイルは自分がやりやすい。サイドラインで勝負してくれる選手ですし、1対1も強いので、自分は中に入ってプレーできる。特にタケが絡んでくると、自分とタケがチョンチョンしている間にサイドで追い越してくれるので。まだまだ彼を生かせると思うし。彼も僕のことを生かしていける。試合を重ねるごとによくなっていくと思います」と堂安も大きな手ごたえを感じた様子だ。

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