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サッカー日本代表は「SBの優先順位があやふや…」スペイン人指導者が苦戦するサイドバックに提言【アジアカップ2023】

シリーズ:スペイン人指導者の視点 text by 川原宏樹 photo by AFC

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AFCアジアカップカタール2023に出場しているサッカー日本代表は、グループステージを2勝1敗という成績で終えた。決勝トーナメント進出こそ決めたものの、優勝するためには解決すべき課題を抱えている。UEFA PROライセンスを持つアレックス・ラレアはここまでの戦いをどう見ているのか。(取材・文:川原宏樹)

【前編を読む】「脆弱性が…」サッカー日本代表の問題を指摘するスペイン人指導者。「守備方法を統一できていない」【アジアカップ2023】


【プロフィール】アレックス・ラレア

プロ選手としてカナダでプレーした後、指導者の道に進み、欧州最高位の指導者ライセンスUEFA PROを取得する。2020年からは元スペイン代表、元ヴィッセル神戸のダビド・ビジャが主宰するサッカースクール『DV7サッカーアカデミー』日本支部のディレクター・コーチを務める。

ダビド・ビジャとアレックス・ラレア
【写真:川原宏樹】

サッカー日本代表が修正すべきポイントは…

 AFCアジアカップに参戦する日本代表はグループDを2勝1敗の成績で2位となり、ノックアウトラウンド進出を決めた。トーナメント1回戦では31日にバーレーンと対戦することになったが、日本代表にはそれまでに修正すべき点がある。UEFA PROライセンス保持者のアレックス・ラレアは攻守両面において「修正すべき点はひとつ」と主張する。グループステージを振り返り、先読みの遅さやロングボールの対応について指摘したアレックスは、修正点に何をピックアップしたのだろうか。

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 グループステージの戦いを見たアレックスは主にディフェンス面での脆弱性を指摘したが、今後の課題や修正点について話す前に、日本代表の現有戦力を改めて確認するように攻撃面のことを振り返った。

「今の日本には質の高い選手がそろっているのは間違いない事実です。ベトナム戦で見せた中村敬斗のビューティフルゴールにしても、インドネシア戦で上田綺世が活躍したことにしても、アジアのレベルでは目立つ存在であることを示していました」

「先に話したとおり、ベトナム戦やイラク戦では感覚のずれのようなものが感じられましたが、インドネシア戦では良くなっていたように思います。アジアでは抜けている存在として上田を挙げましたが、インドネシア戦では1人で2人の相手を引きつけて味方のためにスペースをつくるなどオフ・ザ・ボールの動きにも優れており、得点以外の場面でも重要な役割を担っていました」

 中村や上田以外にも優れた選手を挙げるアレックスは、彼らが織りなすコンビネーションがアジアではトップクラスであると主張する。

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