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日本代表 3か月前

「私が監督なら…」鈴木彩艶を外すのは得策か?サッカー日本代表「検討の余地がある…」【英国人の視点/アジアカップ2023】

シリーズ:英国人の視点 text by ショーン・キャロル photo by AFC

「明らかに不安定…」鈴木彩艶を起用し続けるべきなのか



 たしかに、シントトロイデンでプレーするこの男のパフォーマンスは明らかに不安定である。ベトナム戦とイラク戦では失点に直結するミスがあったし、インドネシア戦の終盤の失点を防ぐためにもっと貢献できることがあったはずだ。しかし、これら結果で鈴木を下げろというのは単純で、逆効果になりかねない。

 鈴木はまだ21歳という成長過程にあり、今の段階で完成度を求めるのはばかげている。実際、昨夏にベルギーにレンタル移籍するまでに在籍した浦和レッズで、J1でプレーしたのはわずか8試合だけだった。誰が見ても彼は自負心が強く、成熟した性格の持ち主であるが、今彼を戦線離脱させれば、その後の自信喪失は彼の長期的な成長に打撃を与えかねない。

 選手も成長するためには苦労する経験が必要であり、苦境に立たされたときに見放したり、真綿でくるんで守ったりしてはいけない。大迫敬介、シュミット・ダニエル、中村航輔、谷晃生、小島亨介が先発候補としてある程度は残っているが、彼らはカタールにいない。

 例えば、前川黛也は日本代表としてわずか9分しかプレーしていない。野澤大志ブランドンは先月21歳になったばかりで、J1での出場はわずか10試合しかない。そんな選手をいきなり投入するのは得策なのだろうか。

 森保監督の仕事はもちろんサッカーで勝つチームを作ることだが、選手を管理し、守る責任もある。鈴木をナンバー1の長期的な選択肢として見ているのであれば、今は彼に固執した方がいいだろう。

 サッカーでは一貫性が重要な鍵を握ることが多い。日本代表はグループステージの港から出るのに少し苦労したが、ノックアウトラウンドの険しい海に向かう中で、平常心とできるだけ多くの安定が必要なのは間違いない。

(文:ショーン・キャロル)

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【了】

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