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Jリーグ 2か月前

現役Jリーガーの自主トレに“密着”。「来たら変わる」充実のキャンプで行われた多岐に渡るメニュー【後編】

text by 編集部 photo by Footballcoach

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 今週末、明治安田Jリーグの2024シーズンが開幕する。各クラブは1月に始動し、キャンプや練習試合を通じて開幕に向けて調整していくが、選手はオフの時期から動き出している。今回は、FC町田ゼルビアに所属する鈴木準弥らが開催した2泊3日のトレーニングキャンプの様子に迫る。(取材:Footballcoach、構成:編集部)


【プロフィール】鈴木準弥

1996年1月7日生まれ、静岡県沼津市出身。アスルクラロ沼津U-12、ACNジュビロ沼津、清水エスパルスユースを経て、早稲田大学では全日本大学選抜に選ばれるなど活躍する。卒業後はドイツに渡り、ブンデスリーガ3部所属のVfRアーレンでプレー。帰国後の2019シーズンは藤枝MYFC、翌シーズンはブラウブリッツ秋田、21シーズン途中にFC東京へ移籍。23シーズン途中からはFC町田ゼルビアでプレーする。Jリーグ通算112試合出場7得点14アシスト。

【プロフィール】河岸貴

1976年7月25日生まれ、石川県出身。金沢大学卒業、同大学大学院修了。ドイツ・シュトゥットガルト在住。06年から指導者修行のためブンデスリーガの名門シュトゥットガルトの育成組織で研鑽を積み、09年から正式な指導者となり、11年1月から13年8月までトップチームに在籍。その後、スカウトと日本プロジェクトのコーディネーターを歴任し、サッカーコンサルティング会社「KIOT CONNECTIONS GbR」を設立。J SPORTSでブンデスリーガ解説、講義・講演活動、指導者講習会などを開催。21年から23年まで『フットボール批評』で「現代サッカーの教科書」を連載し、23年11月に著書「サッカー『BoS理論』 ボールを中心に考え、ゴールを奪う方法」を上梓。ドイツサッカー協会B級指導者ライセンス、日本サッカー協会A級指導者ライセンスを保持。

「プロの選手として上を目指すなら重要な時間」

FC町田ゼルビアDF鈴木準弥
【写真:Footballcoach】

 通常、Jリーグの各クラブは1月に始動し、2月下旬の開幕に向けて調整していく。J1に昇格したFC町田ゼルビアを例にすると、1月14日に町田で始動し、19日~24日は沖縄県名護市、25日~2月1日は同県うるま市、2日~10日は宮崎県東諸県郡綾町でそれぞれキャンプを張る。始動から開幕までは約40日間の準備期間が設けられている。

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 ただ、選手たちは新シーズンに向けて、オフシーズンからすでに動き出している。前のシーズンの最終節から始動日まではオフシーズンとなるが、選手はずっと休んでいるわけではない。

 町田に所属する鈴木準弥は、大学時代から親交のある河岸貴氏らとともにトレーニングキャンプを開催した。鈴木の地元でもある静岡県沼津市で行われた2泊3日のこのキャンプには13人の現役選手が参加し、トレーニングだけではなく、栄養士や弁護士といった専門家による座学(講義)も行われている。早稲田大学を卒業し、ドイツでもプレー経験のある鈴木は「プロの選手として上を目指すなら重要な時間」と話し、充実した様子を見せた。

 河岸氏はVfBシュトゥットガルトで通訳や指導者、スカウトなどを歴任し、現在はエージェントとして現役選手をサポートしている。ブンデスリーガの名門で日本代表だった酒井高徳や岡崎慎司、まだ10代だったアントニオ・リュディガーやティモ・ヴェルナーらを間近で見てきた河岸氏は「ピッチ外の準備があって初めて、ピッチ内で最大限のパフォーマンスが出せる」と話す。今回のトレーニングキャンプの目的についてもこう話していた。

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