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Jリーグ 2年前

「みんな大人しい」清武弘嗣の目にサガン鳥栖の現状はどう映るのか。J1残留への覚悟「それをやめたらチームが死ぬ」【コラム】

シリーズ:コラム text by 元川悦子 フリーライター photo by Getty Images

「サッカー選手としてもう1回…」鳥栖移籍の覚悟

「今年はセレッソで強い覚悟を持って臨んだシーズンだった。『(香川)真司くんと一緒に優勝する』っていう気持ちで挑んだんですけど、片方が出たら片方が出ないって状況が続いていた中で、自分自身もなかなか納得がいかなかったし、『このままステイしても自分のサッカー人生が終わっちゃうんじゃないかな』っていう不安もあったんです。


 そういう時に鳥栖が話をくれて、サッカー選手としてもう1回、自分がどこまでできるのか、このチーム状況をどうやって変えることができるのかにトライしたかった。迷いはしましたけど、すぐ決めました」と本人は偽らざる胸の内を吐露する。

 7月8日の合流から1か月が経過し、Jリーグきっての若手戦術家と評される川井健太監督の攻撃的スタイルを彼自身も理解。再開初戦の鹿島アントラーズ戦で満を持して先発出場し、4-2-3-1のトップ下に陣取った。

 清武の仕事は中間ポジションを取りながら、中盤と最前線のつなぎ役として的確に動き、得点機を作り出すこと。その意識は序盤から色濃く出ていた。時には引いてボールを受けたり、左FW横山がドリブルで仕掛ける際にはサポートに入ったりと、彼らしい気配りも見て取れて、前半の鳥栖はボール支配率で鹿島を上回った。

 しかしながら、いい組み立てができていても、必ずしもゴールにつながらないのがサッカーだ。鹿島は今季11ゴールのエースFWマルセロ・ヒアンを植田直通と関川郁万の両センターバックが徹底マーク。横山に対しても濃野公人と三竿健斗、あるいは師岡柊生が2枚で対応してきたため、思うように局面を打開できなかった。

 膠着状態が続くと、逆にチャンスは鹿島に転がるもの。鳥栖は19分に濃野に先制点を決められ、0-1のビハインドで前半を折り返すと、53分には仲間隼斗に決められ、ほぼ勝負を決められてしまったのだ。

 清武は60分に富樫敬真と代わってピッチを後にし、ベンチから戦況を見守った。その後もなかなか巻き返せないまま、79分に安西幸輝に3点目を献上。終わってみれば0-3の完敗を喫し、19位から浮上することはできなかった。

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