「同じことをしない」苦い記憶が脳裏に…
これまでに積み重ねてきた経験から導く予測と絶妙なポジショニングで町田の前に立ちはだかった。52分にはペナルティーエリアに侵入してきたミッチェル・デュークの近距離ボレーシュートには体を張ってブロック。続く1分後のコーナーキックでも、こぼれ球を回収した相馬がシュートを放つが、これもブロックするなど力強いプレーを示した。
「前節の福岡戦(0-1)では、こぼれ球でやられました。海渡しかボールに詰められなかったというのは反省しなければいけないところだし、そこは自分だったらどうしていたかなと考えてプレーをしました。みんなで防げたと思います」
昨シーズン、町田とのアウェイ“国立”対戦(2-2)では、後半アディショナルタイム8分に追いつかれ勝ち点2を失う苦汁を飲まされた。その悔しさを忘れていないからこそ「自分たちがリードしている時の試合の進め方は絶対に覚えていたと思うし、ハーフタイムで『同じことをしない』と、みんなで話し合っていたので、試合運びを共有し戦えました。一体感では自分たちが上回ったと思います」と胸を張って答えた。
シーズン当初は関根貴大が右サイドバックを務めていたが、いつ出番が来てもいいようにと準備だけは怠らずトレーニングに打ち込み続けた。
ベンチから外れることもあったが第4節・柏レイソル戦では80分からの交代出場。そして第8節・清水エスパルス戦からスタメンの座を掴み取った。プロ選手である以上、自分のパフォーマンスを上げて、与えられた試合で、与えられたポジションでプレーし、結果としてチームに貢献することは当たり前だと石原は考えている。