移籍後初ゴールの金子拓郎をいじる「珍しく…(笑)」
スコアレスで前半を終えたが、切り替えの早さや局面でのバトル、セカンドボール争いで浦和が優位に立つなど締まった試合展開のなか、均衡が破れたのは57分。自陣右サイドのコーナーフラッグ辺りでマテウス・サヴィオがボールを奪うと、一気にドリブルで約60メートル運び、トップスピードで追走していた金子にラストパス。冷静にGK大迫敬介を交わして左足を振り抜き、ゴールマウスをこじ開けた。
ここまで好機はありながらもゴールが遠く、無得点が続いた金子は大きなジレンマと苦悩を抱えていたはずだ。同じ1997年生まれの移籍後初ゴールに対し、松尾は「珍しく前に走ってましたね(笑)」と愛あるいじりをすると「(得点後は)特に声をかけていませんが、彼自身もゴールがないことで非常にナーバスになっていました」と慮った。
そして、得点に関しては、こう付け加えた。
「個人で何十点を獲る選手も必要ですけど、今の時代はチームで総得点が多いチームが強いと思いますし、相手も守りづらいと思うので、チーム全体の得点数を増やしていきたいですね」
その後、66分にはマテウス・サヴィオのパスをペナルティーエリア内で受けた松尾が左足で狙っていくが、これは大迫にファインセーブされてしまう。浦和は広島の猛攻を受けながらも手堅くはじき返し、後半アディショナルタイムには左サイドからの佐々木翔のクロスをジャーメイン良がヘディングシュート。それをダニーロ・ポザがゴールをカバーし1-0で逃げ切った。
これで2年ぶりとなるリーグ戦4連勝を記録し首位争いに名乗りを上げたが、松尾は勝って兜の緒を締める。