「成長したところを見せたかった」オナイウ情滋が大切に思っているのは…
こうして4月に入り目に見える結果を残せているオナイウは、人一倍チームメイトのことを大切に思う選手だ。
ゴールを決めた秋田戦だが、この日はルーキーイヤーのときにチームメイトとなり、現在は秋田のフロントスタッフに就任した蜂須賀孝治氏が生観戦していた。仙台でチームメイトだったときに蜂須賀氏とは家族ぐるみの付き合いとなり、秋田に移籍後も常に連絡を取り合うほどの仲だった。「ハチ君に成長したところを見せたかった」とお世話になった先輩の前で自分の成長を見せるという思いが、ゴールという最高の形で出た試合となった。
もちろん今のチームメイトのことも大事に思っている。愛媛戦でゴールを決めた梅木は昨年夏にレノファ山口FCから完全移籍し、ゴール量産を期待されてきたが、昨季はゴールが無く、PKを失敗して敗れる試合もあるなど苦しみ続けた。今季もここまでゴールが無い状況だったが、何とか結果を残そうと懸命にトレーニングに励んできた。
「翼君とずっと『決めたいね』って言っていて、練習でも自主練でも一緒に合わせたりしていました。昨年も愛媛戦で結構翼君と一緒にチャンスを何個かつくった話も今日の試合前にしていた。(梅木と一緒に試合に)出たら翼君に合わせたいなと思っていたので、決めてくれて本当に嬉しいです。翼君もここから多分自信を持ってもっと決めてくれると思うので、すごく良かったかなと思います」
自主練などで時間を共有した梅木のゴールを願ってきたオナイウは、自分のことのように喜んでいた。梅木は「情滋がすごく良い形で前を向いて仕掛けてくれたので、僕はそれを信じて飛び込むだけでした」とオナイウの突破とクロスに感謝をしていた。
オナイウが大切に思っているのは選手だけではなく、応援してくれるサポーターのことも大事に思っている。