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Jリーグ 2か月前

「誠意を見せたくて…」オナイウ情滋は悔しさをバネにしてベガルタ仙台で戦う「しょうもないことをしたくない」【コラム】

シリーズ:コラム text by 小林健志

「何のためにサッカー選手やってるんだろうと…」

 昨年7月14日に行われたJ2第24節徳島ヴォルティス戦で、仙台は不甲斐ない内容で試合に敗れていた。この日はベンチメンバーで試合出場が無かったにもかかわらず、オナイウは試合後真っ先にサポーターの前に立った。

「勝利を届けられず、ピッチの中にいられず悔しかったです。せめてサポーターに誠意を見せたくて、あれだけ現地(徳島)に来てくれたのにのんびり行くのは違うと思いました」と、アウェイで声援を送ってくれたサポーターを思っての行動だった。

 秋田戦の少し前、3月26日に行われたJリーグYBCルヴァンカップ栃木SC戦は0-0で延長戦でも決着がつかずPK戦に突入したが、オナイウはPKを失敗し、チームはPK戦で大会敗退が決まった。

 オナイウは試合後真っ先にSNSを更新し、自身のPK失敗を謝罪した。それだけに秋田戦でのゴールは感慨深かったようで、「自分もルヴァンカップの後すぐSNSを更新して、それに対する反応とか、皆さんの温かい言葉をいただいた。これで次もしチャンスがあったときに戦わなかったら、何のためにサッカー選手やってるんだろうと思っていたので、その思いをしっかりそのシュートに乗せられたかなと思います」と悔しい思いをバネにして、自分を励ましてくれたサポーターへの思いも乗せてゴールを決められたことを喜んだ。

 今、こうして結果を出す試合が増えてきたのも、サポーターへの思いがあってこそだ。「しょうもないことをしたくありません。とにかく他の人が見ても『おもんないな』みたいな、自分がやっていても『これおもんない』って感じるようなことはもうしたくないという気持ちでやっています」とサポーターが見ても自分が見ても消極的で面白くないプレーをしたくないという思いを強めている。

 オナイウはアシストの場面を例に出して、好調の要因を分析する。

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