「リスクある選択」一方で課題となっているのは…
一方で課題になっているのは、ほぼパターン化されている交代策を行ったタイミングから試合の安定感を失う傾向にあることだろう。スコルジャ監督自身がスタメン出場の選手たちを「現状のベストイレブンとも言える11人」と表現しているだけに、交代によってチームの質を上げることは難しい。しかしながら、突っ込み過ぎて裏返されてしまうプレスや避けるべきボールロストから相手にチャンスを与えてしまう場面が散見される。
3月28日のセレッソ大阪戦から4週間で7試合を消化する厳しい日程だったが、後半4試合を全く同じスタメンと交代メンバーで乗り切った。指揮官はこれを「リスクのある選択」と表現し、現状のベストで試合をスタートすることによる先行逃げ切り策を目論んで見事に結果を出した。一方で、5月3日から6月1日の期間では8試合を行い、中でも後半5試合は中3日または中2日で戦うことになる。
スコルジャ監督は、この時期に関してはローテーション起用の導入を見込んでいるとすでに話している。それが実現可能かの判断材料は、交代後のチームがどれだけ機能性を維持できるかだろう。これは、追いかける展開になる場合や同点から決勝ゴールを奪いにいく場面が今後出てきた時に、結果を残せるかどうかにも関わってくる。交代でトーンダウンしてしまうチームから脱却できるかは次の改善点だ。
(取材・文:編集部)
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