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Jリーグ 7か月前

「肉を食えば何でも治る」鹿島アントラーズは植田直通がいれば大丈夫。年長者は誰よりも貪欲に「負けたりしたけど…」【コラム】

シリーズ:コラム text by 元川悦子 photo by Getty Images

植田直通は「肉を食えば何でも治る」

「センターバック(CB)というのは“あうんの呼吸”もあるんで、動き出すタイミングだったりは数多く試合をこなしていかないと分からない部分も沢山あります。でも、徐々にテヒョンも僕のことを分かってきてるし、僕もテヒョンのことを分かってきている。今日みたいな声が通らない環境でもいいコミュニケーションは取り合えたかなと思いますね」と背番号55は自信をのぞかせる。

 不安要素があるとすれば、キム・テヒョンが終盤に足首を負傷しながら、5人交代終了後ということで最後までプレーを続行したこと。植田は「あいつは痛がりだから」と笑ったが、本人は左足をアイシングしながら痛そうに試合後のミックスゾーンを通っており、今後の動向が気掛かりだ。

 4月以降の鹿島は“野戦病院状態”と言っても過言ではないほどケガ人が続出しているが、万が一、彼も使えないとなると、最近は右サイドバック(SB)で奮闘していた津久井佳祐、あるいはマルチ型の三竿と組むことになりそうだ。

 そういったイレギュラーな状況に直面する可能性もあるが、本人は全く動じていない。

「自分が離脱しないことは、オニさんに強く求められている部分。CBはしっかり仕事しないといけないポジションですし、年齢とか連戦とかも一切関係ない。僕の場合、よく寝て食べていれば大丈夫。『肉を食えば何でも治る』と思っているんで(笑)。

 連戦の方がむしろ体の調子がいい。今日もちょっと試合間隔が空いた分、前半ちょっと体が重いなと感じたんで、少し時間が空いた時でもスタートからガンガン行けるように、体を作っていかないといけないですね」

 キッパリと言い切ってしまうタフさこそが、植田直通の真髄だ。2024年J1の出場時間も3419分とフル出場に1分足りなかっただけで、今季もそのペースを維持している。

 確固たる守備の大黒柱がいてこそ、鬼木・鹿島の快進撃が成り立っている。どうしても攻撃陣に目が行きがちだが、今一度、“鉄人”の存在価値を我々は強く再認識する必要がある。

(取材・文:元川悦子)

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【了】
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