フットボールチャンネル

Jリーグ 2週間前

まさしく再覚醒。今の川辺駿には「背番号6」が似合う。サンフレッチェ広島は「意識の調整」で再浮上する【コラム】

シリーズ:コラム text by 河治良幸 photo by Getty Images

「自分のところにちょうど来た」。シュート時に意識したこと

「2点だと1点取られたら何が起こるか分からないので、3点目を駿が取ってくれたのは大きかった」と絶賛した。

 右のスローインを起点に、中村が鋭く右サイドを抉ると、左サイドバックの岡哲平によるマークを引き剥がしてペナルティエリア内に侵入する。マイナスに折り返したパスはわずかにジャーメインとズレて中央に流れたが、川辺が完璧なタイミングで走り込みながら、ダイレクトで右足を振り抜いた。

「草太からジャメ(ジャーメイン)にマイナスのパスが来そうだなって思ってましたし、スルーしてほしいと思っていた。それが上手くズレてくれて、自分のところにちょうど来たので。前回(ヴェルディ戦)と同様、枠に入れることを意識していました」

 そう振り返る川辺。ヴェルディ戦のゴールはFKの流れからのボレーシュートだったが、ポイントに入っていく動きは共通しており、フィニッシュの良いイメージができていることが伝わる。もっとも川辺にとって、このゴールはこの日4本目のシュートで、中盤の底で攻守に奮闘しながらも、タイミングよくゴール前に顔を出すフィーリングは試合を通して良好に感じられた。

 それはチーム全体のバランスの良さとも符合する。

1 2 3 4

KANZENからのお知らせ

scroll top
error: Content is protected !!