「相手が5バックで来ると思ったけど…」
「立ち上がりの失点は避けたかったけど、2失点目を食らったらもうゲーム終わっちゃうんで、それをうまくみんなでコントロールしながら。カウンターでちょっと危ないシーンが何度かあったけど、うまくボールを回していたら、時間の問題で(チャンスを)クリエイトできるっていう感じはしてましたね」とエースナンバー8は言う。
迎えた42分、FC東京の速攻をしのいだ彼らはワンチャンスから同点弾を決める。畠中槙之輔のクロスをキープした香川は最前線を走っているラファエル・ハットンの動きを見逃さず、鋭いスルーパスを供給した。これを受けた背番号「9」は確実にボールを運び、GK波多野豪を抜き去って右足を一閃。1−1に追いついて前半を折り返すことに成功したのだ。
「今日は相手が5バックで来ると思ったけど、4バックだったんで、2センターバック(CB)でスペースがあった。ハットンもうまく動き出してくれたし、スペースも大きかったんで、うまくパスを出せたと思います」と香川はしてやったりの表情を浮かべていた。
今季の彼は開幕当初こそベンチスタートが多かったが、キャプテン・田中駿汰が左ヒザの負傷で長期離脱した4月末以降は出ずっぱりだった。セレッソは5月だけで7試合を消化。6月もすでに5試合目というハイペースだったが、香川はその全てに出場。全部がスタメンだったわけではないが、36歳とは思えないほどの稼働率の高さを見せていた。