ヴィッセル神戸で経験したもの「そこは絶対に忘れたくない」
「基準を知れたのは間違いなくプラスですし、あの基準の中でサッカーをした半年間はすごく濃いものだった。(岡山と神戸は)やり方は違うんですけど、(共通して)意識できる部分はたくさんあると感じたので、そこは絶対に忘れたくない」
クラブ創設22年目で初のJ1を戦っている岡山は、チャレンジャー精神を原動力に半年間をたくましく過ごしてきた。20番目からのスタートにもかかわらず、国内最高峰に食らいつくことができているのは、J1未経験者の野心が大きい。念願だったトップリーグでプレーできる幸せを噛み締め、自分ができることを最大限に発揮し、爪痕を残そうと必死に挑み続けている。それが特に序盤戦の躍動を支えてきた。
酸いも甘いも体感しながら後半戦に突入したからこそ、自分たちのできることやできないことなどが明確になってきている。良くも悪くもJ1の水に慣れていると言える状況だ。そのタイミングで、試合出場に飢えて帰還し、15日にJ1デビューを飾った26歳が携える“J1に対するフレッシュな気持ち”は、チームの中枢で燃えるチャレンジャー精神の火をより大きくするに違いない。
「相手に知った名前の選手がたくさんいるのでワクワクしながらプレーできるし、J1ならではの発見もある。楽しみながらできた」とJ1の1試合目を戦った男は、ルーキーイヤーと同じ26番を背負い、J1の2試合目で再スタートを切った。
(取材・文:難波拓未)
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