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Jリーグ 5か月前

「それが今のチームなのかな」鹿島アントラーズは「全体として…」。今こそ早川友基の真価が問われる【コラム】

シリーズ:コラム text by 元川悦子 photo by Getty Images

「本当にもったいない失点」守護神・早川友基も不完全燃焼

 横っ飛びで止めに行きながら、防ぎきれなかった最後の砦・早川も「簡単に一発で背後を取られてクロスから決められたんで、誰にマークをつかなきゃいけないのかをもっと見て、距離を寄せないといけなかった。本当にもったいない失点でした」と不完全燃焼感を露わにした。

 そこで流れを引き戻せればまだよかったが、わずか9分後に逆転弾を奪われてしまう。それも相手左ウイングバック・佐藤龍之介の仕掛けで守備組織を崩され、こぼれ球を相手に拾われ、神谷優太と江坂のワンツーを許し、最終的に神谷に華麗なミドル弾をお見舞いされるという、鹿島としては絶対にあってはならない形だった。

「2点目も結局、誰も行けずにそのままやられるという形だったので、相手の前に立つだけじゃなくてもっと寄せるとか、1人行ったら次の選手がカバーに入っていくようなことをチームとしてもっともっとやらなきゃいけないですね」と早川は語気を強めていた。

 鬼木監督も「全体として軽さがある。あっさりいかれてしまっている部分、人数をかけなければいけない部分、戻らなければいけない部分、ワンツーやドリブルに対しての対応、そこで粘り強くできていないことが、ここ数試合の失点に直結している」と苦言を呈していた。

 鹿島の勝負強さというのは、失点を最小限に抑えてこそ成立する。今季は黒星ゲームの半数以上で複数失点を喫しており、そこは確実に修正しなければならない点だ。

 常勝軍団の守護神は負の連鎖に歯止めをかけるべき立場。それは早川自身が誰よりもよく分かっているはずだ。

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