ファジアーノ岡山 最新ニュース
明治安田J1リーグの第22節、鹿島アントラーズ対ファジアーノ岡山は1-2で岡山が勝利した。前回対戦で失点に絡んでしまった工藤孝太はリベンジに燃えていた。岡山で経験を積み、成長してきた21歳の変化を、指揮官やチームメイトは感じ取っている。(取材・文:難波拓未)
約3カ月前のリベンジに燃えていた工藤孝太

【写真:Getty Images】
借りを返すと意気込むチームの中に、リベンジへの闘志を静かに燃やす選手がいた。その名は、工藤孝太。今シーズンに浦和レッズから育成型期限付き移籍で加入した21歳のDFである。普段は物静かに振る舞うことが多いが、今節はピッチ上で熱く激しく戦った。
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約3カ月前の鹿島アントラーズをホームに迎えた第11節では、J1の厳しさを痛感させられた。前半にボックス内で相手を倒してしまいPKを献上。これはGKスベンド・ブローダーセンが止めてくれたが、後半にはFWチャヴリッチの抜け出しを捕まえ切れず、逆転ゴールのアシストを許した。自分がマークをしていた選手に決定的な仕事をされる。DFにとって最も屈辱的な結果だった。
前述のように工藤は浦和からやってきた選手だが、J1での出場経験はなかった。昨シーズンはギラヴァンツ北九州に武者修行。36試合に出場し、J3の優秀選手賞に輝いた。1シーズンを主力選手として戦ったのは、初めてのことだった。
「以前は試合に出る前に過度の緊張があったり、その試合に対するプレッシャーを感じたりしていたんですけど、北九州では試合の入り方や気持ちのコントロールの仕方を整理することができました」
J3では精神的な成長を実感できた。だが、カテゴリーが2つ上がれば、対戦相手のレベルはすべてにおいて桁違い。身体能力、技術、判断力など、優れた能力を有する選手がひしめき合うのがJ1である。「自分自身のクオリティを上げていかないといけない」と、トップリーグ特有のレベルの高さを感じていた。
二段飛ばしでJ1を戦う工藤にとって、ホーム鹿島戦は国内最高峰を強く感じる試合だった。トラウマとして刻まれていても不思議ではない。しかし、その屈辱を名誉挽回へのエネルギーに変えた。