16位:カターレ富山

【写真:Getty Images】
純資産(2024年度決算):4800万円
売り上げ高:9億1900万円
当期純利益:200万円
カターレ富山は2024年度決算の純資産が4800万円で、このランキングで16位に入った。3期ぶりの黒字決算となり、財務面での回復基調が見られる。
2015年からJ3で戦ってきた富山は、2021年に左伴繁雄氏が社長に就任して以降、経営・成績の両面で上昇気流に乗っている。左伴氏は横浜F・マリノス、湘南ベルマーレ、清水エスパルスなどで手腕を発揮してきた、Jクラブ経営のベテランだ。
2024シーズンにはJ3で3位となり、昇格プレーオフを勝ち抜いて2014年以来となるJ2復帰を果たした。YBCルヴァンカップでの躍進やプレーオフ進出によって試合数が増加した影響もあり、入場料収入は前年の5400万円から約2.6倍の1億4100万円へと急増。売上高も過去最高の9億1900万円を記録した。
こうした前進の一方で、左伴社長は「このままでは再びJ3に逆戻りする」と危機感を示している。
2024年12月にクラブ公式サイトで発表したメッセージでは、「最も大事なのは会社のサイズを『J2仕様』にすること」と強調。J2の平均総収入は約20億円で、富山は19位に位置すると指摘し、10億円未満は降格リスクが高く、一方で12億円前後で昇格プレーオフ圏に入ったクラブもあると述べた上で、「2025年度は総収入11億円をベンチマークといたします」と目標を掲げた。
現在、富山はJ2で苦戦中で、残留争いの最中にある。再降格すれば財務規模の縮小も避けられず、「J2定着」への挑戦は、ピッチ内外での持続的な成長にかかっている。
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