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Jリーグ 5か月前

財政が心配なクラブは? Jリーグ、純資産ワーストランキング11〜15位。早くも来年の決算が不安?

シリーズ:編集部フォーカス text by 編集部 photo by Getty Images

11位:ツエーゲン金沢


【写真:Getty Images】

純資産(2024年度決算):3100万円
売り上げ高:12億7400万円
当期純利益:-9100万円

 2024シーズンからJ3で戦っているツエーゲン金沢は、2015シーズンから9年間J2で戦ってきた歴史があり、J3クラブの中では比較的大きな経済規模を持つ。

 決算資料によれば、2024年度の売上高は12億7400万円で、J3クラブ中4番目の規模を誇る。特に目立つのは入場料収入で、2023年度の8000万円から2024年度には1億7000万円へと急増した。

 この背景には、2024年に開場した金沢ゴーゴーカレースタジアムの影響が大きい。平均観客数も2023シーズンの4425人から、2024シーズンにはJ3降格という逆風の中で5435人へと増加した。

 それでも当期純利益が赤字となったのは、支出の増加が要因だ。2024年度の試合関連経費は1億3300万円で、J3では3番目に多い。2023年度の同項目が6100万円だったことを踏まえると、増加幅の大きさが際立つ。

 クラブは2024年12月に第三者割当増資の実施を発表。金額は公表されていないが、1万株を新規に発行したことで、債務超過の危機を回避したと見られている。

 やはり金沢にとって最大の誤算は、J3への降格だった。新スタジアムの開業と同時にJ2の舞台を離れたことは、経営面でも大きな痛手となった。まずはJ2復帰を果たし、想定していた軌道に乗せることが喫緊の課題だろう。

 金沢のクラブ理念は「挑戦を、この街の伝統に」。収入減で経営規模を縮小すれば、J2からさらに遠ざかるリスクもあるだけに、いまこそ大胆な舵取りで「挑戦」するときなのかもしれない。

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【了】

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