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インターハイでは別格も…。プロで消えた高校サッカーのスター5人。プロの世界で壁にぶつかった元逸材たち

シリーズ:編集部フォーカス text by 編集部 photo by Getty Images

DF:金古聖司(かねこ・せいじ)

金古聖司
【写真:Getty Images】

生年月日:1980年5月27日
出身高校:東福岡高等学校
主な在籍クラブ:鹿島アントラーズ、ヴィッセル神戸、アビスパ福岡、タンピネス・ローバーズ(シンガポール)

 金古聖司は、東福岡高等学校の出身で、1997年のインターハイで優勝を果たした。

 当時の東福岡は、本山雅志、古賀誠史、千代反田充といった有力選手を擁し、インターハイだけでなく、全日本ユース選手権(現・高円宮杯 U-18リーグ)、全国高等学校サッカー選手権大会でも優勝。史上初の高校3冠を成し遂げた伝説の世代だった。そのチームで、2年生ながら定位置をつかんでいたのが金古である。

 金古は選手権でセンターバックとして出場しながら5ゴールを挙げ、藤枝東の河村優と並んで大会得点王に輝いた。守備だけでなく攻撃面でも大きなインパクトを残した。

 3年生の時にはキャプテンを務め、注目を集めるチームを率いて選手権連覇を達成。世代別代表でも評価を高め、当時、高校生でただ一人、U-20日本代表に選出された。

 しかし1999年、FIFAワールドユース(現・FIFA U-20ワールドカップ)に向けた合宿中に左膝前十字じん帯断裂および半月板損傷という重傷を負う。鹿島アントラーズでプロキャリアをスタートさせたが、1年目は棒に振ることになり、以降も故障に悩まされる日々が続いた。

 2004年には鹿島でJリーグ22試合出場3得点と活躍を見せたシーズンもあったが、継続的なプレーは難しかった。

 それでも、Jリーグで10年間戦い、2015年までシンガポールやタイといった海外でもプレー。プロとして一定のキャリアを築いたことは確かである。とはいえ、高校時代の衝撃を思えば、さらに大きな選手になっていても不思議ではなかった。

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