
アジア競技大会3連覇を達成したなでしこジャパン【写真:Getty Images】
なでしこジャパン(サッカー日本女子代表)は10月2日、第20回アジア競技大会決勝で北朝鮮女子代表と対戦し、延長戦でも決着がつかず、PK戦の末に勝利。大会3連覇、史上最多4度目の優勝を果たした。国内組を中心に戦い抜いたなでしこジャパンの激闘を、元なでしこジャパンの大竹七未氏はどう見たのか。試合の内容から今後の代表争いなど、話を聞いた。(語り手:大竹七未)[4/9ページ]
後半の選手交代で「やるサッカーはガラッと変わった感じ」

試合終盤、同点ゴールを決めたなでしこジャパンの西尾葉音【写真:Getty Images】
ーー日本は繋ごうとしていましたよね。
「そう、繋ぐって言っても結構飛距離のある繋ぎ方をするじゃないですか。選手ひとりひとりの距離も遠いし、だから細かく繋ぐサッカーじゃないんですよね、このチームが。結構1本のパスが大体20、30mのパスでやろうとするサッカーだから。
そうすると、やっぱり中盤のところも結構スペースが空いてしまったりするので、あそこでセカンドを取られ出すと、北朝鮮は1本のパスで攻撃して、そこで粘ってっていう、あっという間な展開のサッカーなので。そこで入れられてしまったのは、北朝鮮も力があるチームなので、という感じはありましたね」
ーー1-2で勝ち越される前、63分中嶋選手から生田七彩選手に交代して、2トップ気味のような形で、勝ち越しを狙ったとは思いますが、逆に日本が勝ち越しを許してしまいました。そして75分にはここまで5試合連続ゴール中だった神谷選手から西尾葉音選手に、柳瀬選手から水野蕗奈選手に交代と、ここの選手起用についてはどのように感じましたか?
「結果的にフレッシュな選手たちが入ったので、また違うサッカーにはなったんですけど、柳瀬選手が中盤でかなり前半は守備のところで効いていたので、やるサッカーは後半でガラッと変わった感じがあって、より蹴るサッカーにはなったなって。でも、水野選手がサイドを駆け上がったりとか、後半は後半のメンバーが変わった中でのメンバーの持ち味的なところはできたと思います。
単純に比較はできず、入ったメンバーたちのサッカーっていうふうに、サッカーは変わりましたよね。前半のメンバーのサッカーと、後半途中で入ったメンバーと、結果的に。本当に前半も後半もそうですけど、得点を取ったシーンだけは、しっかり繋げていた。ずっと蹴って、守備から前に1本蹴って、走ってっていう流れで、なかなかチャンスを掴めなかったサッカーから、ちゃんと繋いだところで点が取れた。あと、塩越選手のアイデアが良かった」
ーー確かにあのスルーは良かったですね。
「やっぱりあそこでスルーする、ああいうちょっとしたアイデアがゴール前で出ると、得点になるんだなっていう象徴的なゴールでしたよね」
ーーそうでしたね。1-2であわやこのままという展開もよぎりました。上野選手から宝田沙織選手、成宮選手から瀬野有希選手に代えて、交代枠5人を使い切った後だったので、どうなるかなと思っていた中、86分、ワンチャンスを見事に西尾選手が決めましたよね。
「はい。本当にこのチーム、勝負強いですよね。あと、いつも狩野(倫久)監督、そうやってちゃんとタイトルを取ってるんですよね。だから、4年前のアジア大会も同じように国内組でやって、『なんか、ちょっと大丈夫かな』みたいなところから、同じような感じですね。メンバーには塩越とかもいたし」