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【ギリシャ密着!】史上稀に見る厳戒態勢、取材もほぼ無意味。日本戦に向けて超ピリピリムード

日本が2戦目で対戦するギリシャ。初戦で敗れたとあってキャンプ地は厳戒態勢だ。ただの非公開とは違う、重々しい雰囲気もある。やはり日本をかなり意識している。

text by 清水英斗 photo by Hideto Shimizu , Getty Images

まるで要塞のようなギリシャのキャンプ地

【ギリシャ密着!】史上稀に見る厳戒態勢、取材もほぼ無意味。日本戦に向けて超ピリピリムード
ギリシャ代表が宿泊しているホテル【写真:清水英斗】

 アラカジュで取材を始めて2日目。ギリシャ代表の取材対応の様子からは、その代名詞とも言える鉄壁のディフェンス同様に、かなりガードが堅い印象を受けた。たとえば非公開練習を例に取ると、これまでに見た中では、最も万全に秘密が守られる環境を作り上げている。

 フロリダで合宿を行っていた日本代表の場合、練習グラウンドは非公開と言っても、周囲を幕で覆っただけで、その幕も近くに寄れば透けて見えるようなものだった(もちろん、それを実践する者はいなかったと思うが)。

 そして、先日まで取材していたコートジボワール代表は、山間地域であるアグアス・デ・リンドイアの地形のため、練習グラウンドが丘の上から丸見え。非公開練習が始まっても、近隣の住民はまるで草サッカーでも見るかのように、数日後にW杯を戦うコートジボワールの非公開練習を遠くから見学していた。

 ところが、ここアラカジェのギリシャ代表は、セルジッペ州から借り受けたスタジアムを、万全のセキュリティーを誇る秘密のアジトに変えている。まず、ピッチがあるスタジアムへの入り口はわずか2箇所。

 選手のバスが入る門と、もう一つは、スタジアムに併設された体育館からの通用門。この体育館が、W杯期間中のメディアセンターとしてリフォームされ、記者やフォトグラファーはこのメディアセンターを通り抜けなければスタジアムには入れない。

 その他の門はすべて“Closed”だ。まるで国賓を警護するかのような数のパトカーや警官が門を見張っている。

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