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Jリーグ 5か月前

「外からの雑音やプレッシャーもある」FC東京にあって横浜F・マリノスになかったもの。「ここ数週間ずっと…」【英国人の視点】

シリーズ:英国人の視点 text by ショーン・キャロル photo by Getty Images

横浜F・マリノス 最新ニュース

 明治安田J1リーグ第15節延期分、横浜F・マリノス対FC東京が25日に行われ、0-3でFC東京が勝利した。2度の監督交代を経ても、マリノスの状況は上向く気配を見せない。残留争いにおける直接対決で、マリノスに欠けているものが明らかになった。(取材・文:ショーン・キャロル)

著者プロフィール:ショーン・キャロル
1985年イングランド生まれ。2009年に来日。『ニッポンとサッカー 英国人記者の取材録』『英国人から見た日本サッカー “摩訶不思議”ニッポンの蹴球文化』の筆者。「Jリーグ Monthly」のレギュラー出演。高校サッカー、Jリーグ、日本代表など幅広く取材している。過去にはスカパーやNHK、J SportsなどのJリーグ番組出演も。

直接対決の行方「ここ数週間はずっとそんな感じ」

横浜F・マリノスMF喜田拓也
【写真:Getty Images】

 松橋力蔵監督と長友佑都は、水曜夜に行われたFC東京の横浜F・マリノス戦での3-0の完勝後も、浮かれすぎないようにしていた。しかし、その勝ち方は、シーズン後半戦が加速する中で、両チームが非常に異なる状況にあることを示唆していた。

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 この「6ポイントマッチ」に臨む時点で、両チームの間にはちょうど6ポイントの差があり、マリノスが勝てば最下位からの脱出に向けた希望を取り戻すと同時に、FC東京をさらに苦境に引きずり込む可能性があった。

 しかし日産スタジアムでの試合開始直後から、そのような展開になる兆しはほとんどなく、アウェイのFC東京がすぐさま主導権を握り、マリノスを押し込んで攻撃を仕掛け始めた。

 前半はその支配を得点には結びつけられなかったが、試合に対する主導権を完全に握っていた。51分に野澤零温が先制点を挙げたことにも驚きはない。そしてその時点で、結果はほぼ確定的となった。

「僕らにとっては、試合の中で自信を取り戻し、徐々に勢いをつけていくことが大事だったと思う」と、トーマス・デンはマリノスの立ち上がりについて語った。

「彼らは最初から僕たちを非常に苦しめてきたし、ここ数週間はずっとそんな感じだった。勢いやリズムが少し停滞していて、今は自分たちの立ち位置を見つけようとしているところだ」

 監督交代によってチームが上向く「新監督効果」はよくあることだが、マリノスにそれは当てはまらなかった。

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