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横浜F・マリノスは「なんでこういう順位にいるかを物語っていた」。角田涼太朗はチームにとってプラスを出せる存在になる

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横浜F・マリノス 角田涼太朗

【写真:編集部】

角田涼太朗が古巣に復帰して感じたこと

 横浜F・マリノスは14日、今週末16日に行われる清水エスパルス戦に向けてトレーニングを行った。5日にイングランド3部のカーディフ・シティFCから完全移籍加入が発表された角田涼太朗は、前節の東京ヴェルディ戦で出場機会はなかったが、戦況を見つめていた。およそ1年半ぶりの古巣は今どのように映っているのか。

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「久しぶりだったので感慨深かったです。それだけにふがいない試合をしてしまったことがチームとして、なんでこういう順位にいるかっていうことを物語っていたのかなと思いました」

 加入が発表されてから初めてメンバー入りを果たした前節のヴェルディ戦。角田はウォームアップ以降、ベンチに座ることはほぼなく、立って試合の状況を見守り、時にはチームメイトにドリンクを渡し、声掛けをしていた。

 自分が出場できないことに対する悔しさではなく、マリノスの現状がただ単にもどかしかったのだろう。

「チームの勝利が本当に今は一番なので。ただ、チームとして変われなかったことへの悔しさというか、声掛けだったりはもっとできたのかなっていうところへの悔しさというか、ここからやんなきゃいけないっていう再認識できた試合でした」

 チームは夏の移籍期間で新戦力を獲得し、さらに怪我人の復帰と追い風も吹いている。直近3試合で2勝1敗と徐々に浮上のきっかけをつかみつつあるが、現状はまだ降格圏の18位を抜け出せていない。

 角田はこの苦境に対し、「もちろん一言で言えることではないと思うんですけど、この間の試合から言わせてもらえば、1対1で負ける回数が明らかに多いですし、ボールを奪いきれないだったり、簡単に奪われるだったり、チームとしてもそうですけど、個人として相手のチームに負けてる回数が多すぎた」とチームの課題や加入してから感じる部分を挙げた。

 実際に、ヴェルディ戦では走行距離が10kmを超えたのは、ヴェルディが5人に対して、マリノスは2人。スプリント回数も10回以上を記録したのは、ヴェルディが7人に対して、マリノスは2人だった。

 角田は降格圏から抜け出すためにも、そうしたひとつひとつの局面で細部にこだわることが重要になってくると話した。相手よりもボールを拾う、相手よりも1歩前に出る。そうした当たり前の部分が増えてくれば、試合の局面は変わっていくということだ。

「そういうところの基準を高めたいっていうのは自分の中ではあって。細かいところかもしれないですけど、その細かいところがこういうとこ(現状)に繋がってると思うんで、そういう基準や要求は上げていければいいかなと思います」

 角田自身がまずはプレーで示し、チームにとってプラスを出せる存在になっていくつもりだ。それが少しずつチーム内に伝播したとき、マリノス本来の姿を取り戻すことができるだろう。

(取材・文:竹中愛美)
 

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【了】

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