ようやくハリルホジッチ監督らしいチームに
ようやくハリルホジッチ監督のチームらしくなってきた気がする。
フォーメーションは4-2-3-1でほぼ固定、ブロックを形成してのカウンター狙いも一定。基盤を一定にする一方で、相手と試合の性格に応じて選手を入れ替えて変化をつける。メンバーを固定して熟成させるのではなく、ある程度までしか作り込まず、常に人選に変化をつけられるようにしておく。
1つの形で押し通して圧倒しようとするのではなく、相手を分析して適応することで少しだけ上回る。僅差勝負を余儀なくされている今回の予選にはたぶん合っている。
少なくとも1ポイントとるためのオーストラリア戦と違って、サウジアラビア戦は3ポイントとるためのプレーだった。今回は選手にも納得感のある戦い方だったので、求心力も高まったのではないか。
折り返し地点の5試合目はやや納期遅れとはいえ、ようやく先の見える広い道に出られたかもしれない。
(取材・文:西部謙司)
【了】