ミス少なかった長友
サイドから仕掛けてきたジェルビーニョと1対1に付いた際に足を滑らせた後半6分、また自らがジェルビーニョに付いたまでは良かったが、マークを渡したはずの味方がトロシディスをフリーにさせ、危険なクロスを上げさせてしまった後半22分のプレーなど、「危ない場面もあった」と本人が認めるほどのピンチもなくはなかった。だがこの日、長友が付くべき相手を見失うことはほぼなかった。
また、この日の長友のプレーで特筆すべきは、プレスを掛けられたときの対処も安定していたことだ。人数を掛けて緊密にスペースを消す守備をするのはローマも同じであり、ボールをインテルに奪われたあとも、プレスで高い位置から囲みに行く。
長友も2度ほどパス出しに迷ったことはあったが、“逃げ”のパスで余計にチームのピンチを招くことはなくなっていた。また、ただパスでボールを離すだけでなく、自信を持ってボールをコントロールし、相手のチェックをかわしていた。
一度だけトラップが流れたところを相手に詰められ、ボールを失いかけたときもあったが、その時は出足の鋭いチェックで即座に奪い返している。
【次ページ】レベルアップを印象づけた試合