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長友佑都 10年前

好調ローマの零封に貢献。インテル・長友佑都が見せた成長とは?

text by 神尾光臣 photo by Kazhito Yamada / Kaz Photography

ミス少なかった長友

好調ローマの零封に貢献。インテル・長友佑都が見せた成長とは?
この日の長友のプレーで特筆すべきは、プレスを掛けられたときの対処も安定していたことだ【写真:Kazhito Yamada / Kaz Photography】

 サイドから仕掛けてきたジェルビーニョと1対1に付いた際に足を滑らせた後半6分、また自らがジェルビーニョに付いたまでは良かったが、マークを渡したはずの味方がトロシディスをフリーにさせ、危険なクロスを上げさせてしまった後半22分のプレーなど、「危ない場面もあった」と本人が認めるほどのピンチもなくはなかった。だがこの日、長友が付くべき相手を見失うことはほぼなかった。

 また、この日の長友のプレーで特筆すべきは、プレスを掛けられたときの対処も安定していたことだ。人数を掛けて緊密にスペースを消す守備をするのはローマも同じであり、ボールをインテルに奪われたあとも、プレスで高い位置から囲みに行く。

 長友も2度ほどパス出しに迷ったことはあったが、“逃げ”のパスで余計にチームのピンチを招くことはなくなっていた。また、ただパスでボールを離すだけでなく、自信を持ってボールをコントロールし、相手のチェックをかわしていた。

 一度だけトラップが流れたところを相手に詰められ、ボールを失いかけたときもあったが、その時は出足の鋭いチェックで即座に奪い返している。

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