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長友佑都 10年前

好調ローマの零封に貢献。インテル・長友佑都が見せた成長とは?

text by 神尾光臣 photo by Kazhito Yamada / Kaz Photography

レベルアップを印象づけた試合

 ちょうど2年前、オリンピコで行われたローマ戦で、長友は人数を掛けてサイドを攻め立てる相手の攻撃に非常に苦しんだ。マークをずらされては付き遅れ、またプレスを掛けられてはプレーの判断に迷った挙げ句にボールロスト。地元メディアが「長友は守備が出来ない」とレッテルを貼るきっかけとなった試合の一つという印象がある。

 その当時の姿から比較すると、やはり格段の成長ぶりが伺える。その上で欲を言えば、バランスを取って闘ったこの試合のパフォーマンスで、少ない攻撃のチャンスもゴールへと結実出来ればなお良かった。

 28分、グアリンの柔らかいクロスを走り込みながらダイレクトで合わせたボレーは決して簡単なものではないように見えたが、こうしたシュートも枠内に納めたり、また厳しいマークの中でクロスを通せるようになった時、長友はチーム共々一段上のレベルに到達することになるのだろう。

 一ヶ月前と比較すると、取材に応じるときの表情も明るくなってきた。新戦力の加入やイカルディら故障者の復帰、そして連係の成熟と伴ってインテルが、そして長友がどれだけ後半戦で巻き返せるのか楽しみになってきた。

【了】

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