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日本代表 10年前

日本代表“ベスト8”への道。対コロンビア戦、守備の穴を突くための“切り札”としての遠藤

text by 河治良幸 photo by Getty Images

後半に遠藤を投入する効果

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遠藤の投入タイミングがカギを握る【写真:Getty Images】

 3試合目で会場がクイアバということを考えれば、選手交替は得点状況と疲労具合を見ながらになるだろう。前の2試合でフルタイムの出場をしている選手などは対象になりやすいが、試合の状況と選手交替の効果をかけ合わせて的確な判断をしていくのは両国の指揮官にとって難しい仕事になる。

 その中で、ボランチのスタメンから遠藤を外していた場合、後半の早い時間帯から彼を投入することは予想できる。昨年のオランダ戦とベルギー戦で後半から出場したが、状況判断力が高く、試合のリズムを作っていける選手だけに、前半からコロンビアとのかみ合わせを見極め、誰を活かしながら、どこを攻めていけば効果的かを感じ取り、組み立てに活かしていけるはずだ。

 また遠藤がボランチに入ることで、中央に起点を増やしてサイド攻撃の効果を高めることができる。アギラールや中に流れてきた時のクアドラード、ハメス・ロドリゲスのドリブルや縦パスは後半も危険であることは変わらないが、コロンビアの中盤が攻守に多少ルーズになってくれば守る側も捕まえやすくなる。

 日本も体力的にきつくはなってくるが、遠藤を軸にボールを回すことでリズムを上げ、相手のMFを翻弄させたい。

【了】

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