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長友佑都 10年前

長友の課題=チームの課題。日に日に増す要求、必要なのは90分間のハイパフォーマンス

27日のホーム・ウディネーゼ戦を引き分けたインテル。後半はかなりパフォーマンスが向上したが、攻め切れない前半は大きく批判された。それは長友も一緒。90分間高いパフォーマンスを発揮することが求められている。

text by 神尾光臣 photo by Kazhito Yamada / Kaz Photography

現地紙は前半のパフォーマンスを批判

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長友佑都【写真:Kazhito Yamada / Kaz Photography】

「サン・シーロだと相手が露骨に守って来るから点が取れない? 自分が現役だった頃に、そう感じたことはある。そんな試合では、前半の30分までの間に点を取ることが重要だ。そうでないと、やはり苦しい展開になってしまう」

 28日、ミランの監督記者会見でセードルフ監督がそう語っていた。「今シーズン、サン・シーロではインテルもミランもあまり勝てていないが、例えば相手が守備的に来すぎるというような技術的、戦術的要因はないのか」という地元記者の質問に答えたものだった。

 このところホームで勝てていないミランのみならず、アタランタに負け、27日にはウディネーゼを相手に勝てなかったインテルのこともふまえての質問である。「前半30分までの間に点が取れなければ苦しい展開になる」というセードルフの言葉は、まさにウディネーゼ戦の展開に当てはまる。

「前半は『5点』、後半は『7点』。これほどまでにチームの状態が前後半で違いすぎるのはなぜか、最初から前半のようなアプローチに仕掛けられなかったのはなぜか」。28日のガゼッタ・デッロ・スポルトはチーム全体をこう批評していたが、後半の挽回ぶりよりも前半の体たらくを重く見たのだろう。

 そして彼らは長友に対し『5.5点』、あるいは『5点』の評点を付けた。チームの評価と同じように、前半のプレーから減点されたものだ。後半にはパラシオに絶好の左クロスを通し、サイドの主導権を奪い返したことを考えればやや厳しい評価という気もする。しかし前半、相手の執拗な組織守備と、対面のヴィドマーの圧力の前に手を焼かされていたのも、また事実だ。

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