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ザックジャパンのボランチ、山口で固定か。W杯での組み合わせは? 青山、長谷部、遠藤との相性を読み解く

キプロス戦に続いてコスタリカ戦で2試合続けてフル出場を果たした山口蛍。本人も「チームの軸になれる」と語るポジションだけに、ボランチの選択はザッケローニ監督にとって重要な仕事だ。今回は、山口を軸に青山、長谷部、遠藤それぞれとの組み合わせの特徴を解説する。

text by 河治良幸 photo by Getty Images

「パートナーと組む時に良さを引き出せたら」。ボランチの軸は山口か

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アルベルト・ザッケローニ監督【写真:Getty Images】

 ボランチはザッケローニ監督をして“チームの心臓”と言わしめる重要なポジション。昨年のコンフェデレーションズカップまで遠藤保仁と長谷部誠が固定的に起用されてきたが、東アジアカップで山口蛍と青山敏弘が台頭し、最終メンバーに選ばれた。

 山口は「チームの軸になれるポジションだと思っています」と語る。

 現在の日本代表におけるボランチの役割に関して遠藤に聞くと「守備と攻撃のバランスは非常に大事かなと思いますけど、やっぱりより攻撃を重視したメンバーを監督自身が選んだって言っているので、より自分たちがボールをキープしながらゲームをコントロールできる様にしていきたい」と説明してくれた。

 攻撃的に試合を進めながら同時にリスク管理もしっかりと行う共通理解がある前提で、長谷部は「ボランチ4人それぞれに特徴があって、それを組み合わせていく形」と語るが、ザッケローニ監督としてはどういったコンビがどの相手、どの状況で適しているのかを見極め、コンディションを考慮しながらも選手構成を決定していく必要がある。

 ここに来て山口が2試合続けてフル出場し、軸が固まったかにも見えるが、本人は「自分が一番若いし、一番走れるからより長く使われているだけかなと僕は思っています」と謙虚に状況を受け止めている。

 ただ、「暑かったり、その時の状況で90分やれるのは自分の持ち味でもある」という山口は連戦での安定を求める場合に軸として定めやすい選手であることは間違いない。

 本来は4人を組み合わせるだけでも6通りあるが、今回は「『自分が』よりかは『パートナーと組む時に良さを引き出せたら』というのは常に考えている」と語る山口を軸に、3通りの組み合わせの特徴を解説する。

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