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松井大輔からW杯に挑む日本代表へのメッセージ「絶対に勝ってほしい。コートジボワールの自爆願う」

前回大会で松井大輔は何を体験したのか。その経験が今の代表にも活かされるはずだ。松井は今、ザックジャパンに何を思うのか。(『フットボールサミット第21回 遠藤保仁、W杯を語る』より)

text by 元川悦子 photo by Kenzaburo Matsuoka

【フットボールサミット第21回】掲載

「初戦1週間前の時点で上がっていれば本番も戦える」

松井大輔からW杯に挑む日本代表へのメッセージ「絶対に勝ってほしい。コートジボワールの自爆願う」
松井大輔【写真:松岡健三郎】

 2014年ブラジルW杯を前に、日本代表はキャプテン・長谷部を筆頭に、内田篤人、吉田麻也ら主力のケガが相次いだ。本田圭佑、香川真司もクラブでは確固たるポジションを得られず、試合勘が心配されていた。

 10年ぶりに帰国し、J2のジュビロ磐田で戦う松井は4年前、ともに戦った仲間たちの様子をかつての自分に重ね合わせながら、「大事なのは直前合宿。大会1~2カ月の状態はあまり気にしなくていい」と強調していた。

――本番で活躍するにはどういうコンディションの上げ方がベストだと思います?

「やっぱり一番大事なのはキャンプから。前回は準備期間が2週間くらいだったけど、そこでうまく合わせられれば問題ない。今回はフロリダで暑熱対策をやるみたいだけど、走れるようにしたければ、高地でやればいいのにね(笑)。

 とにかく、初戦1週間前の時点で上がっていれば本番も戦える。あんまりピリピリするのもなんだから、W杯期間を目指しながら、1回落として上げていく感じがいいと思います」

――松井選手のような高い集中力を発揮するポイントは?

「僕の場合は初めてのW杯だったし、『この大舞台で得点したい』とか自分のことしか考えてなかったけど、それが結局はチームを助ける形になったのかな。あの時は走るしかなかったから、走って守る、走ってキープって感じで、単純だった。いつもと違うモチベーションを持ちながら、4年分の思いをぶつけていましたね。

 人間って、普段は70%くらいしか出せないっていうけど、それが10上がって80%になるだけでも全然違う。パーセンテージを上げるために、自分が今までやってきた思いをバスで思い描きながらアドレナリンを上げていけばいい。

 もちろん人それぞれのモチベーションの上げ方があっていいとは思うけど、70の人が120%出せたら、日ごろの倍近いでしょ。それはすごいことですよ」

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