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“大物食い”の伝統あるクロアチア。W杯開幕戦、ブラジル撃破へ自信「完全に分析した」

text by 長束恭行 photo by Yasuyuki Nagatsuka

「カメルーン戦を考慮して力をセーブする選手がいるとは思えない」

「ブラジル戦はどの瞬間も楽しまなくちゃね。ただし、リラックスしながらも監督の要求に応えていく必要もある。100%というよりも150%で戦うつもりさ」(ラキティッチ)

「ブラジルと戦う以上に大きなモチベーションは存在しないから、カメルーン戦を考慮して力をセーブする選手がいるとは思えない。むしろ現実以上の力を発揮するつもりだよ」(オリッチ)

「ゴール前に“バス”を置くこと(※守り倒すこと)は絶対にやらない。それをやってしまえば成功のチャンスはゼロになるからだ。ブラジルは完全に分析した」(コヴァチ監督)

 FWネイマールには百戦錬磨のスルナ、FWフッキにはフィジカル勝負のシーメ・ヴルサリコを当てながら、コンパクトな布陣でブラジルの序盤の猛攻を凌ぐ。セットプレーも続けざまに対処すれば、15分以降にクロアチアが中盤をコントロールする時間帯が必ずや訪れるだろう。

 モドリッチとラキティッチの素早いパスワークからコヴァチッチにボールが渡り、彼のドリブル突破から得たゴール正面の直接FKを「最後のW杯出場」となるスルナが右足で叩き込む……。故郷ベルリンでブラジルに惜敗した8年前の雪辱を、コヴァチ監督の教え子は叶えてくれるだろうか。

【了】

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