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試合分析のプロに聞くコートジボワールの弱点。日本はどう攻略すべきか?

text by 浅川俊文 photo by Getty Images

予測して守備をしていない

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【図2】右SBが凄く中に絞るコートジボワールのディフェンス

――そこをベルギーに突かれた、と。

「あと、コートジボワールは左サイドを攻められた際、右SBが凄く中に絞るんです。これも守備の特徴ですね。良し悪しではなく、そう分析するわけです。そうするとどうしますか?(図2)」

――右SBが中に絞った結果、生まれたスペースを突きたいですね。

「そうなんです。コートジボワールはゾーンで守り、かつプレスに行かないので、相手にボールを展開されてしまう。彼らはボールが来てから付く、来てから対応の繰り返しで、結局、絞った結果、生まれたスペースを突かれてやられてしまう。

 それを最初に見たのが7~13分の間ぐらいの時間帯なんですが、そうするとあとは試合を通して確認作業となってくる。どうしてそうなるのかを見ていて、あまりプレスをかけずにゾーンで守っていて、かつSBが絞るので相手に展開されてスペースを突かれているんだという分析が成立する。

 コートジボワールはあまり予測して守備をしていないんです。だからパスカットが少ない。奪ってから速攻という意識もあまりないので、カウンターもそれほどない」

――時間が進むにつれて、すっかりベルギーペースになりましたね。

「15分ぐらい見た時、これはベルギーが勝つなと思いました。でも、どんでん返しが待っている。大きなどんでん返しというのは、試合ではよくあるんですけどね。前半と後半で流れが変わったりしますし。ずっと攻めていたチームが、ワンチャンスを相手に与えて失点してしまうとか」

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