「相手の攻撃の選手は、守備になったときに弱点がある」（今野）

　しかし、あまり相手のストロングポイントばかりを気にしても仕方がない。それをやり過ぎると、コートジボワール戦の繰り返しになる。それだけは避けなければならない。

　南米との対戦をやりづらいと語っていた今野だが、「（コロンビアにも）隙はある」と言う。しかも、それは日本のパスワークを生かすためのキーポイントになるようだ。

「相手の攻撃の選手は、守備になったときに弱点がある。そこは後ろで数的優位を作れれば、もっと先の位置でも数的優位を作れると思う。そこから崩していければと」

　どうやら今野には、コロンビアの守備を崩すためのルートが見えているようだ。明日はそれに期待しよう。

「僕らは奇跡を信じているし、そのためにも明日は勝つだけです。もう、僕らは崖っぷちに追い込まれているし、とにかくがむしゃらに、自分たちの思ったようにやろうと。そういうことは話しています」

　振り返ればコートジボワール戦も、ギリシャ戦も、スコアや判定といった外部の状況に対し、チームはいつも振り回され、ぐらぐらと揺れていた。もう、そんなことは関係ない。とにかく目の前の一瞬に、日本代表であること、サッカー選手であることの誇りをかけて、後悔のない戦いをしてほしい。望むことは、それだけだ。

【了】

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