「バルサとスペインにありがとう」。バルサ黄金時代が生み出した栄光。傷に蓋したメディアの責任も合わせて当然の帰結

既に敗退が決まったチーム同士の対戦となったスペイン対オーストラリア。近年の栄光が音を立てて崩れ去った今大会をスペインメディアはどう報じたのだろうか? そして、スペイン代表は憎らしいまでの強さを取り戻すことが出来るのだろうか。

2014年06月25日(Wed)13時57分配信

text by 山本美智子 photo Getty Images
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「選手の誰もがプレーしたくない」レベルの「恥辱の一戦」

 ようやくスペイン代表に勝利が訪れたが、それはあまりにも遅すぎた。スペインは敗退が決まっているチーム同士、オーストラリアと対戦し3-0で勝利を挙げ、この試合で代表戦100試合目を迎えたイニエスタが試合後、デル・ボスケと抱擁を交わしている写真がスペインメディアの多くの表紙を飾った。

 マドリードを中心とする代表支援型メディアは、「再び、始めるために」(マルカ紙)、「戻ってくるよ」(アス紙)、「ありがとう、スペイン」(ABC紙)など、ポジティブに別れを告げる見出しをつけたが、ムンド・デポルティーボ紙やスポルト紙などは、スペイン代表の試合を表紙にもせず、ネイマールのブラジル代表での活躍を一面で扱った。

 その一方で、中面の代表特集では「バルサとスペインにありがとう」(ムンド・デポルティーボ紙)と見開き2ページでバルサの黄金時代がスペイン代表を生み出したことを説明する特集を組むメディアもあった。

 正直、全体的に「ありがとう、スペイン」と口で言い、見出しにもしているものの、メディアも含め、誰もが今回のスペイン代表のふがいなさに不満を覚えているのは、火を見るより明らかだ。

 テレビメディアに至っては、スペイン対オーストラリア戦が敗退チーム同士の試合であることを受けて、「選手の誰もがプレーしたくない」レベルの「恥辱の一戦」と形容したほどだった。

 今回のW杯で今まで積み立てて来た全てが音を立てて崩れてしまい、今まで目を瞑って過去の栄光で傷に蓋をして来たメディアの責任も合わせて露呈してしまったのだから、ある意味では当然の帰結と言えるだろう。

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