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香川真司 10年前

ドルトムント、“エース香川”が帰還。復帰戦で得点、早くもチームの中心に。監督、仲間の信頼が蘇らせる

text by 海老沢純一 photo by Getty Images

“ゲーゲンプレッシングの申し子”。理想的な環境を手に入れる

 ドルトムントというチームの代名詞は“ゲーゲンプレッシング”。この戦術は以前のコラム(https://www.footballchannel.jp/2014/03/02/post28874/)でも説明したように特殊なものであり、フィットするには時間がかかると言われている。

 しかし、香川は“ゲーゲンプレッシングの申し子”。復帰初戦であっても違和感なくチームに溶け込み、前述のグロスクロイツら共にプレーした経験のある選手はもちろん、新たにチームメイトとなったムヒタリヤンやアドリアン・ラモスともスムーズな連係を見せることが出来た。

 この試合で共にピッチに立った選手以外にも、後半33分に驚異的なスピードのドリブルからゴールを決めたオーバメヤンや、香川と交代で投入されたインモービレ、負傷から実戦復帰したベンダー、さらには欠場したギュンドアン、シャヒン、フンメルス、そしてロイスと、この先の競演が楽しみな選手は多い。

 サッカーに限らず、そしてスポーツに限らず、どんな一般社会においても個人が最高のパフォーマンスを発揮するためには、有能な仲間と自らが溶け込める環境、そして信頼が重要となる。

 今シーズンの香川は、8月の段階ではこれら全てが欠けた状態でスタートを切ったが、一転して全てを手に入れることが出来たと言えるだろう。

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