JFAに求められる、将来構想の練り直し

『フットボール批評issue01』(カンゼン、9月4日発売)では、岡野俊一郎氏(元日本サッカー協会会長)の連載企画「岡野俊一郎 最後の審判 今、日本サッカー界が見つめるべき原点」がスタートしている。第一回のテーマは日本代表とJFAで、岡野氏はJFAの将来に警鐘を鳴らしている。一部抜粋して掲載する。

2014年09月15日(月)11時00分配信

text by 藤江直人 photo Asuka Kudo / Football Channel , editor
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9月の代表戦の結果をうんぬんする意味はない

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元日本サッカー協会会長の岡野俊一郎氏【写真:フットボール批評編集部】

 僕が側聞したところでは、ザッケローニ監督と契約した4年前の時点で、原博実専務理事(兼技術委員長)の第一候補はアギーレ監督だったようです。しかし、実際にアギーレ監督と接触したときには、アギーレ監督はすでに別のチームの監督を務めることが決まっていた。原君にとってザッケローニ監督はある意味でセカンドベストであり、4年前の反省もあって、今回はW杯期間中の接触と終了直後の契約合意に至ったのではと思っています。

 逆の見方をすれば、原君はザッケローニ監督では満足していなかったのかもしれないですね。4年前のように時間をかける必要はないけれども、W杯ブラジル大会の総括と反省、短期的及び長期的な協会のあり方、日本人監督を育てるべきか否かという日本協会の基本的な姿勢といったものをじっくりと議論すべきだったのではないか、といった疑問はどうしても残りますよね。

 もっとも、すでに新しい日本代表が始動した現状においては、日本人監督の是非はアギーレ監督に失礼です。アギーレ監督との契約はまず2年間で、その後にロシア大会までの2年間のオプションがつくと聞いています。僕個人としては、ウルグアイ代表とベネズエラ代表と対戦する9月の2試合で勝ち負けをうんぬん言ってもあまり意味がないと思うんですよね。

 どのような選手を選び、どのような指導をして、どのようなチームを作り上げていくのか。こうしたポイントに対して半年から1年くらいをかけて、日本協会、各年代のコーチングスタッフ、メディア、そしてファンやサポーターがじっくりと、厳しくかつ温かく見守っていく必要があると思います。いい意味でも悪い意味でも問題はこれから出てくるわけですから、性急に結果を求めることはせずに、まずはアギーレ監督にいいスタートを切らせてあげる環境を作り出してほしいですね。

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