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香川真司 10年前

【現地記者の視点】香川の課題=チームの課題。安定感に欠くドルトムント、香川との連携を強化せよ

text by 本田千尋 photo by Getty Images

次節ルール・ダービー。フンメルスも復帰で宿敵シャルケと対決

 逆に67分、ルディガーのロングボールをシュメルツァーがクリアミスし、ウェルナー、ディダビと渡って、ディダビがキッチリとゴールを決めた。スコアを0-2とする。

 前節を落としたドルトムントはこのまま引き下がれない。72分にはオバメヤンがゴールを決める。85分にはシュメルツァーの直接FKをインモービレが右足ダイレクトで叩き込んだ。

 香川も69分には左サイドのシュメルツァーから、89分には右サイドのピシュチェクからのボールを中央にて頭で合わるが、ゴールには至らず。

 結局ゲームは2-2のドローで終了した。

 香川はドルトムントに復帰して初めてのフル出場となり、コンディションに関しては上向きのようだ。しかし香川の持つ本来のポテンシャルを考えてみれば、さらにミスを減らして、周囲との連係を強化し、決定的な仕事をすることが出来るはずである。

 またこの試合では74分、遂にフンメルスが戦線に復帰した。ドルトムントは今季これまで5試合で9失点と、守備に関して不安定さが目立つ。

「我々はより守備の安定を必要とする。我々はチームとしてさらに良く守らねばならない。11人全員がそうしなければならない」と試合後に話すフンメルスが最終ラインに復帰すれば、失点数は徐々に減っていくことだろう。

 次戦はルール・ダービーの大一番である。香川がさらに調子を上げ、フンメルスが後ろからチーム全体を引き締めれば、シャルケを相手にして勝利をもぎ取れるはずだ。

【了】

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