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日本代表 10年前

ポゼッション51.6%から分かるスタイルの変化。アギーレが今後も重用する“合格点”の7人とは?

text by 西部謙司 photo by Getty Images

ブラジル戦は守備とカウンターのテスト

 アジアカップに向けて選手のテストが続いている途中だが、森重真人、細貝萌、長友佑都、岡崎慎司、本田圭佑、武藤嘉紀、柴崎岳の7人はこれからも重用されそうだ。香川真司も引き続き起用していくだろう。ブラジル戦では、まだはっきりしていないCBのテストになりそうである。そこが決まれば、アジアカップの先発枠は案外早く固まるかもしれない。

 ただ、もう少し厳しい試合を経験しないとわからないこともある。

 キーポジションであるアンカーには森重と細貝が起用されてきたが、相手に狙われたときにビルドアップの起点になれるかどうか。ディフェンスラインではリスクなしの選択をしているので、ビルドアップが難しくなればロングボールが多くなる。

 そのときに前線でボールを収められるかどうか。ジャマイカ戦では無理せず安全運転でオーケーだったが、強豪相手だと攻め手を失って一方的に押し込まれかねない。

 ジャマイカは2トップだった。対して、日本は攻め込まれたときには細貝がディフェンスラインに入っているケースが度々あった。そのときにラインの前面、中央を守るのは柴崎と香川だった。

 ジャマイカに対しては問題なかったがブラジル相手ではどうか。香川が負傷で離脱したので、強豪相手に香川と柴崎の併用が可能かどうかのテストは当面持ち越しになる。柴崎と組むのは、より守備的なMFになると思う。そうなると構成力は落ちると予想される。

 次のブラジル戦は、守備的な流れの中で有効なカウンターアタックを打てるかどうか。弱者の戦いでどれだけ勝機がみえるかどうかの良いテストになりそうだ。

【了】

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