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戦火に包まれていたドネツク、その中で勇気を失わないシャフタール。バイエルンにとって「困難な試合」

text by 本田千尋 photo by Getty Images

「ドネツクを相手に失敗は全く許されない」

「選手はとてつもない成果をもたらさなければならない」
トーマス・ミュラー【写真:Getty Images】

 そしてビルト日曜版は「バイエルンは火曜日のチャンピオンズリーグ、ドネツクとの決勝ラウンド1回戦に間に合った」と記している。

 後期の開幕戦では、ヴォルフルブルクのカウンターの前に1-4と沈んだバイエルンだったが、HSVを相手にしては再び圧倒的な強さを見せつけた。

 それでもキッカー紙に、ミュラーは次のように語っている。

「ドネツクを相手に失敗は全く許されない。(シャフタールの)チームは多くのタレントを抱えている。僕達は用心しなければならない。そこで8ゴールは奪えないだろうね」

 シャフタールが、ヴォルフスブルクと同じくカウンターを得意とするチームであることもまた、「用心しなければならない」だろう。今季バイエルンがボルシアMGやマンチェスター・シティを相手として、カウンターに苦しんで来たことは、ここで改めて触れるまでもない。

 老将ルチェスクが磨き上げたシャフタールのカウンターは、ドイツ王者バイエルンを相手にどのような「勇気」を見せるだろうか。

 かつてシャフタールに所属し、現在はドルトムントで香川真司とともにプレーするムヒタリヤンは、キッカー紙にこう述べている。

「シャフタールはバイエルンを十分に脅かすことが出来る。チームは既に長い間、何よりも攻撃的なプレー哲学を際立たせて来た。ルチェスクのチームはどんな可能性も秘めていると思う。シャフタールは統制のとれたプロフェッショナル達による、強いチームだ」

 圧倒的な強さを取り戻したバイエルンは、“短い”ウクライナへの旅に出る。

【了】

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