豪州サッカー、一時代の終焉――。“スキンヘッドのテクニシャン”ブレシアーノに贈るトリビュート

2015年03月05日(木)11時11分配信

text by 植松久隆 photo Getty Images
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スココ、ブレシアーノ、ルオンゴ。受け継がれる衣鉢

豪州サッカー、一時代の終焉――。“スキンヘッドのテクニシャン”ブレシアーノに贈るトリビュート
ヨシップ・スココ【写真:Getty Images】

 エンポリ在籍時からU-23代表オリルーズ(オリンピックとサッカルーズを掛け合わせた造語でU-23代表の愛称)に選出されたブレッシアーノは、01年に21歳でフル代表に選出される。

 そのデビュー戦は、01年6月の日韓共催のコンフェデレーション・カップでのフランス戦で、当時のサッカルーズの中盤のクリエイティブな側面を担っていたヨシップ・スココとの交代出場だった。

 4歳年上のスココとの交代でサッカルーズのデビューを果たしたブレッシアーノは、15年の時を経て自らが「スココに似ている」と評するルオンゴという新星の前に自らの引き際を悟った。

 そう思って読み返すと、アジアカップ期間中の1月14日付のシドニー・モーニング・ヘラルド紙のセバスチャン・ハセット記者の署名記事の中のブレッシアーノのコメントは非常に意味深なものに思えてくる。

「ルオンゴはスココに似ている。スココのあのボールタッチの柔らかさ、ボディバランスやパスなんかにね。もし、彼(ルオンゴ)をサッカルーズの過去の名選手の誰かを引き合いに出して比較するなら、それはスココだ」

 スココは、「黄金世代」で最もスキルフルな選手として誰もが認めたクリエイティブなMFとして鳴らした名選手。そして、彼より4歳若いブレッシアーノは、その彼の衣鉢を継ぐ選手としてサッカルーズにデビュー。

 そして、自らがキャリアの黄昏時を迎えて相対した新星に、かつて自らがポジションを争った名選手の姿を見る――何とも、運命的ではないか。

「彼(ルオンゴ)は、僕がずっと高く評価してきた選手。彼のあのパスセンスを今までも見てきたけど、今(アジアカップ)、彼はピッチ上でそれを表現して、その能力を僕らは目の当たりにしている。僕には、それは驚きでは無い。彼にはこの調子で頑張ってほしい」

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