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日本代表 9年前

【現場記者の目】イラン戦は未来への分岐点。宇佐美、柴崎、武藤、南野ら若き才能は輝けるか

text by 元川悦子 photo by Getty Images

「若い世代がさらに出て行かなければいけない」

 今回のイランはキャプテン・ティムリアンやショジャエイらベテランがいる一方、19歳のMFエザトラヒ、20歳のFWアズムン(ともにロストフ)ら新世代も名を連ねており、カルロス・ケイロス監督が日本戦で彼らを抜擢する可能性も少なくない。

 イランが順調に若返りを図っている傍らで、日本の主力は依然として2010年南アフリカW杯経験者中心。ロシア大会の時には長谷部誠(フランクフルト)が34歳、本田と岡崎慎司(レスター)が32歳に達する。

 今はサッカー選手の寿命も延びていて、30代前半ならパフォーマンスが著しく低下することもないだろうが、やはり若手が勢いをもたらさなければチームの底上げは難しい。8月の東アジアカップ(武漢)以来、代表では出番が遠のいている柴崎岳(鹿島)も危機感を募らせていた。

「選手層が厚くなるのはチームにとっていいこと。特に若い世代がさらに出て行かなければいけないと思っているので、そこはしっかりと自覚を持たないと。僕だけじゃなくて、武藤や宇佐美、南野もそうですし、そういった世代の選手たちが今、試合に出ているレギュラー陣たちを脅かす存在になって、ポジション争いできるような環境が必要だと思います」と中田英寿、遠藤保仁(G大阪)が担っていた背番号7を引き継いだ男は内に秘めた闘志を吐露していた。

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